「LPICの試験範囲が知りたい」
「どんな内容を勉強したら良いの?」
この悩みを解決します。
Linuxを扱うエンジニアの登竜門となる資格である「LPIC」。
LPICの公式サイトを見ても、もともと英語のサイトなので試験範囲がよく分からないという方も多いと思います。
この記事では、LPIC レベル1(LPIC-1)の試験範囲について解説していきます。
これからLPICを勉強していこうとしている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
LPICレベル1(LPIC-1)の試験について
まず、LPICレベル1(LPIC-1)を取得するためには、「101試験」「102試験」と呼ばれる2種類の試験に合格する必要があります。
2024/5現在、「101試験」「102試験」それぞれの最新バージョンは、
- 101-500
- 102-500
となっています。
「101試験」「102試験」は、それぞれ試験時間90分・60問の試験。
どちらから受けても良いので、2つの試験両方に合格すればLPICレベル1資格を取得することができます。
LPIC101試験の試験範囲
それでは、まずはLPIC「101試験」の試験範囲について紹介していきます。
公式サイトで紹介されている試験範囲は下の通り。
主題 | トピック |
---|---|
システムアーキテクチャ | ・ハードウェア設定の決定と構成 ・システムの起動 ・ランレベル/ブートターゲットの変更 |
Linuxのインストールとパッケージ管理 | ・ハードディスクのレイアウト設計 ・ブートマネージャーのインストール ・共有ライブラリの管理 ・Debian パッケージ管理 ・RPM とYUM パッケージ管理 ・仮想化のゲストOSとしてのLinux |
GNUとUnixコマンド | ・コマンドラインでの作業 ・フィルタを使用したテキストストリームの処理 ・基本的なファイル管理 ・ストリーム、パイプ、リダイレクトの使用 ・プロセスの作成、監視、終了 ・プロセス実行優先度の変更 ・正規表現を使用してのテキストファイル検索 ・ファイルの基本的な編集 |
デバイス、Linuxファイルシステム、FHS | ・パーティションとファイルシステムの作成 ・ファイルシステムの整合性の維持 ・ファイルシステムのマウントとアンマウント ・ファイルのパーミッションと所有権の管理 ・ハードリンクとシンボリックリンクの作成・変更 ・システムファイルの検索、適切なファイル配置 |
システム起動の順序、パッケージ管理のための各種コマンド、viによるファイル編集、ファイルシステムの作成・マウンド、といった内容が出題されます。
基礎の内容が多いですが、Linux初心者にとっては知らない単語やコマンドがいろいろ出てくるので、理解しながら覚えていく必要があります。
LPIC102試験の試験範囲
次に、LPIC「102試験」の試験範囲についても紹介していきます。
公式サイトで紹介されている試験範囲は下の通り。
主題 | トピック |
---|---|
シェル、スクリプト | ・シェル環境のカスタマイズと使用 ・簡単なスクリプトのカスタマイズ |
ユーザインターフェースとデスクトップ | ・X11のインストールと設定 ・グラフィカルデスクトップ ・アクセシビリティ |
管理タスク | ・アカウントと関連システムファイルの管理 ・ジョブスケジューリングによる自動化 ・ローカリゼーションと国際化 |
必須システムサービス | ・システム時刻の管理 ・システムロギング ・メール転送エージェント(MTA)の基本 ・プリンタの管理と印刷 |
ネットワークの基礎 | ・インターネットプロトコルの基礎 ・固定ネットワーク構成 ・基本的なネットワークのトラブルシューティング ・クライアント側のDNSの設定 |
セキュリティ | ・セキュリティ管理タスクの実行 ・ホストのセキュリティ設定 ・暗号化によるデータの保護 |
シェル環境のカスタマイズ・アカウントの管理・ジョブスケジューリングといった範囲の問題が重点的に出題されます。
また、ネットワークに関する知識も問われるのが特徴。
IPアドレスや各種プロトコルに関するネットワーク知識を学習していく必要があります。
LPICレベル1(LPIC-1)出題範囲のコマンド一覧
LPICレベル1(101試験、102試験)の試験範囲で登場するLinuxのコマンドについてもまとめてみました。
ただし、全部網羅できているわけではありませんし、試験に合格するにはコマンド以外にも用語や機能をちゃんと理解していく必要があります。
ある程度試験範囲を把握する際に参考にしたり、ある程度LPICの勉強を進めてきた方は復習する際に参考にしてみてくださいね。
◆「101試験」の試験範囲のコマンド例
- dmesg
- systemctl
- init / telinit
- wall
- ldd
- dpkg
- dpkg-reconfigure
- apt-get
- apt-cache
- rpm
- yum
- zypper
- pwd
- man
- makewhatis
- export
- unset
- cd
- less
- more
- uname
- od
- uniq
- tr
- sort
- cut
- wc
- head
- tail
- nl
- paste
- split
- file
- tar
- gzip / gunzip
- zcat
- bzip2 / bunzip2
- bzcat
- xz / unxz
- xzcat
- touch
- mv
- rm
- cp
- ls
- stat
- cpio
- mkdir
- rmdir
- tee
- xargs
- ps
- pgrep
- kill
- jobs
- watch
- ps
- pstree
- fg
- bg
- free
- top
- uptime
- nohup
- nice
- sed
- grep
- vi
- mkswap
- swapon / swapoff
- mke2fs
- mkfs
- fdisk
- gdisk
- fsck
- e2fsck
- xfs_check
- xfs_db
- tune2fs
- du
- df
- mount / umount
- blkid
- lsblk
- umask
- chmod
- chown
- chgrp
- find
- type
- whereis
- locate
- updatedb
- which
- whereis
◆「102試験」の試験範囲のコマンド例
- alias
- export
- unset
- set
- env
- printenv
- function
- test
- seq
- read
- exec
- xhost
- xeyes
- xauth
- startx
- passwd
- chage
- usermod
- useradd
- userdel
- groupmod
- groupadd
- groupdel
- id
- groups
- gpasswd
- chsh
- getent
- crontab
- at
- tzconfig
- tzselect
- locale
- iconv
- chronyc
- hwclock
- timedatectl
- date
- ntpq
- journalctl
- logrotate
- logger
- systemd-cat
- mailq
- sendmail
- newaliases
- lpr
- lprm
- lpq
- lp
- cancel
- lpstat
- ifup
- ifdown
- nmcli
- nmtui
- hostnamectl
- ifconfig
- netstat
- ss
- ping
- traceroute
- ip
- route
- whois
- dig
- tracepath
- nc
- nslookup
- host
- who
- last
- lsof
- fuser
- ulimit
- nmap
- ssh
- ssh-keygen
- ssh-agent
- ssh-add
- gpg
LPICレベル1(LPIC-1)のオススメの勉強法について
最後に、LPICレベル1(LPIC-1)に合格するための勉強法についても紹介していきますね。
実際、私もLinuxの知識ゼロの状態から勉強して試験に合格できました。
私が勉強した流れは大きく分けて下の5つのSTEP。
勉強するのに欠かせないのが「Ping-t」のWEB問題集。
いろいろ問題集を買うよりは「Ping-t」で演習する方が、問題数も多くコスパも良いのでかなりお得ですよ。
Ping-tは解説もしっかり書かれているので、かなり勉強になる問題集です。
LPICレベル1(LPIC-1)に合格するためにはPing-tをひたすら解きまくって、Ping-tで出てきた内容をノートにまとめて覚えていくのがオススメの勉強法です。
オススメの参考書/問題集・合格するためのポイント等、詳しくは下の記事で紹介していますので参考にしてみてくださいね。
LPICレベル1(LPIC-1)の試験範囲は?【出題範囲のコマンド一覧も紹介】まとめ
この記事では、LPIC レベル1(LPIC-1)の試験範囲について解説させていただきました。
LPICレベル1(LPIC-1)を取得するためには、「101試験」「102試験」と呼ばれる2種類の試験に合格する必要があります。
「101試験」「102試験」それぞれの試験範囲は下の通り。
◆LPIC101試験の試験範囲
主題 | トピック |
---|---|
システムアーキテクチャ | ・ハードウェア設定の決定と構成 ・システムの起動 ・ランレベル/ブートターゲットの変更 |
Linuxのインストールとパッケージ管理 | ・ハードディスクのレイアウト設計 ・ブートマネージャーのインストール ・共有ライブラリの管理 ・Debian パッケージ管理 ・RPM とYUM パッケージ管理 ・仮想化のゲストOSとしてのLinux |
GNUとUnixコマンド | ・コマンドラインでの作業 ・フィルタを使用したテキストストリームの処理 ・基本的なファイル管理 ・ストリーム、パイプ、リダイレクトの使用 ・プロセスの作成、監視、終了 ・プロセス実行優先度の変更 ・正規表現を使用してのテキストファイル検索 ・ファイルの基本的な編集 |
デバイス、Linuxファイルシステム、FHS | ・パーティションとファイルシステムの作成 ・ファイルシステムの整合性の維持 ・ファイルシステムのマウントとアンマウント ・ファイルのパーミッションと所有権の管理 ・ハードリンクとシンボリックリンクの作成・変更 ・システムファイルの検索、適切なファイル配置 |
◆LPIC102試験の試験範囲
主題 | トピック |
---|---|
シェル、スクリプト | ・シェル環境のカスタマイズと使用 ・簡単なスクリプトのカスタマイズ |
ユーザインターフェースとデスクトップ | ・X11のインストールと設定 ・グラフィカルデスクトップ ・アクセシビリティ |
管理タスク | ・アカウントと関連システムファイルの管理 ・ジョブスケジューリングによる自動化 ・ローカリゼーションと国際化 |
必須システムサービス | ・システム時刻の管理 ・システムロギング ・メール転送エージェント(MTA)の基本 ・プリンタの管理と印刷 |
ネットワークの基礎 | ・インターネットプロトコルの基礎 ・固定ネットワーク構成 ・基本的なネットワークのトラブルシューティング ・クライアント側のDNSの設定 |
セキュリティ | ・セキュリティ管理タスクの実行 ・ホストのセキュリティ設定 ・暗号化によるデータの保護 |
実際、私もLinuxの知識ゼロの状態から勉強して試験に合格できました。
私が勉強した流れは大きく分けて下の5つのSTEP。
オススメの参考書/問題集・合格するためのポイント等、詳しくは下の記事で紹介していますので参考にしてみてくださいね。
インフラエンジニアとして活躍していきたいなら、LPIC Level1(LPIC-1)はまずは取っておきたい資格です。
いまインフラエンジニアの新人にとってはLPIC Level1(LPIC-1)を取得することで、Linuxの基礎が理解でき、これからのキャリアアップに繋がります。
また、これから就職や転職でインフラエンジニアを目指している方は、採用担当者に自信のスキルをアピールする材料としてかなり使えますよ。
今回紹介した内容を参考に、皆さんも合格に向けて勉強を頑張ってくださいね。